日本で認可されているかどうかにかかわらなければ、後発薬はどんどん開発されていますが、バイアグラ以外を知らないという人も多いのではないでしょうか。
まったく別の研究中に生まれた偶然の産物ながら、世界初のED治療薬として広く使用されてきました。
現在は後発薬が開発されているほかジェネリックもありますが、それでもなお愛用者が多い理由は効果の高さに他なりません。
では、具体的にどのような効果があって、どのように使うのか。
料金や安全性はどうなのか。
気になる部分を見ていきましょう――。
バイアグラの料金はいくら?
バイアグラ25mgと50mgではもちろん価格も違いますが、1錠当たり1,300~2,500円ほどとで購入できます。
価格の違いは「薬代が違うから」で、バイアグラに限りません。
また、ジェネリックかどうかでも価格に大きな違いが出ます。
料金例(1錠当たり)
・浜松町第一クリニック
25mg/1,300円
50mg/1,500円
50mgODフィルム/1,000円
50mgジェネリック(トーワ、キッセイ)/1,000円
・エーツー美容外科
25mg/1,200円
50mg/1,400円
50mgジェネリック(トーワ)/900円
・イースト駅前クリニック
25mg/1,300円
50mg/1,500円
50mgジェネリック/980円
また、この他に初診料や再診料などの費用が別途かかります。
バイアグラの成分は? どんな効果がある?
有効成分/シルデナフィル(シルデナフィルクエン酸塩)
添加物/結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、トリアセチン、青色2号など
有効成分シルデナフィルはどのように効くのか
ウィキペディアによると、シルデナフィルの作用機序(どのようなプロセスで効くのか)は次のように解説されています。
バイアグラ(シルデナフィル)は、生体内で環状グアノシン一リン酸(cGMP)の分解を行っている5型ホスホジエステラーゼ (PDE-5) の酵素活性を阻害する。これが陰茎周辺部のNO作動性神経に作用して血管を拡張させ、血流量が増えることによって機能すると考えられている。
少々難しそうですが、もう少し簡単にまとめと次のような感じです。
「性的刺激を受けると脳が『勃起しろ』と命令を発しますが、これによってペニスの血管でNO(一酸化窒素)が分泌されます。
すると、血管拡張物質であるcGMP(環状グアノシン―リン酸)が増加し、広がりやすくなったペニスの血管に通常より多くの血液が流れ込んで膨張する結果、勃起が起こります。
これは、最終的にPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という物質が分泌されて勃起を鎮めるのですが、EDになるとPDE5が増えてしまって勃起しない、または持続しない状態になってしまいます。
シルデナフィルにはこのPDE5の作用を抑える効果があるため、これによって正しく勃起できるようになる」ということです。
その他成分の作用は?
たとえば、セルロースは腸内細菌の働きを促進する効果が期待でき、無水リン酸水素カルシウムにはカルシウム補給の効果が期待できます。
直接的にED改善に作用するものはシルデナフィルであり、そのほかの成分は主に体内環境の調整が主です。
ちなみに、バイアグラODフィルムやジェネリックは有効成分こそ同じものの、その他成分は異なります。
ただ、それによって効果に大きな違いはなく、このことからも重要性はそれほど高くないことが分かります。
バイアグラを飲むタイミングは?
バイアグラを飲むタイミングですが、基本的には空腹状態でセックスの30~1時間ほど前とされています。
バイアグラは、空腹かどうか、アルコールを摂取しているかどうかなど食事の影響を強く受ける性質のため、効果が阻害されないように意識しながら服用する必要があるので注意しましょう。
効果時間は最低でも約5時間あるため、「もしかしたらこの後……」というタイミングで食事前に服用すれば十分に効果が得られます。
逆に、食後やアルコールの影響を受けると効果が発現するタイミングが遅くなったり、効果自体が半減してしまったりする可能性が高いこともバイアグラの大きな特徴なので覚えておきましょう。
また、1度服用した後は24時間以上の間隔を空ける必要がありますが、しっかりとルールを守ってさえいれば連日服用しても問題はありません。
飲んだだけでは勃起しない!
バイアグラの作用によって、まるで自分ではないかのような力強い勃起力が手に入りますが、その効果はあくまでも性的な刺激を受けた場合のみです。
「ずっと勃起したままだったらどうしよう……」と不安を感じる人もいるでしょうが、きっかけがなければ勃起しないので心配いりません。
バイアグラに副作用はあるの?
これは必ず押さえておかなければいけないポイントですが、“バイアグラは9割以上という非常に高い確率で副作用が発現”します。
ただ、副作用とはいってもそれほど重大なものではないので、怖がる必要はありません。
主なバイアグラ服用時の副作用
・顔のほてり
・目の充血
・頭痛
・動悸
・鼻づまり
バイアグラ服用後、効果が出始めると同時に顔のほてりや目の充血がほぼ全員に起こり、ちょうど飲酒による変化と同じような状態になります。
初めて服用したときなど不安に思うかもしれませんが、これは「効果が発現した合図」と捉えるくらいで大丈夫です。
その他、頭痛、動悸、鼻づまり、光に過敏になったり色が違って見えたりすることもありますが、バイアグラの効果が切れると症状も治まります。
もしも頭痛がつらい場合には頭痛薬を布教しても問題ありませんが、それでも我慢できないくらい強く現れる場合や効果が切れてもなおこれらの症状が継続する場合は、医療機関を受診し判断を仰いだ方が良いでしょう。
バイアグラ使用時の注意点まとめ
・バイアグラは医療機関でのみ処方できる「処方箋医薬品」
・1錠当たりの価格は1,500円前後だがクリニックによって大きく異なる場合がある
・オリジナルとジェネリックでは価格が大きく異なるが効果にはほとんど差がない
・性的刺激にのみ反応する
・空腹時30分、それ以外は1時間前には服用する
・副作用は効果が発現した合図
・副作用がつらい場合は頭痛薬などの併用可
・どうしても気になる症状が出た場合は医療機関を受診する
バイアグラ使用時の注意点をまとめると以上の通りです。
副作用など気になる点もあるかもしれませんが、それを補って余りある効果があります。
「20代の勃起が戻ってきた!」などと感じる人もいれば、「生まれて初めて3回戦までできた!」という人もいます。
世界シェアは後発の「シアリス」に抜かれてしまいましたが、まるでスポーツカーのような爆発的な勃起力はED治療薬随一です。